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人形町、壽堂の桂年魚

ここ、京菓子司の壽堂では、若鮎のことを「桂年魚」と書いて、かつらあゆと読む。
この店は肉桂(にっき)をたっぷりまぶした「黄金芋」という名の芋菓子が有名な和菓子屋さんなので、桂がつくのかと早合点していたが、
この後日本橋の鶴屋吉信東京店に行き、店内の「かつら鮎」の説明板をみたとき自分の想像力の乏しさ(教養のなさ?)に赤面。
曰く昔、京の桂川では初夏になると鮎が多くとれた、その鮎を連想して菓子をつくった、そうな。
そうか、桂川の桂だったのですね。失敬。

だから明治時代に京から越してきた「京菓子司」の寿堂や、京都が本拠地の鶴屋吉信ではそういうネーミングになるのだろう。
ちなみに京の和菓子屋におけるネーミングをホームページで調べられる限りいくつかピックアップしたところ、
単に若鮎というネーミングも多かったが、「加茂川鮎」「貴船鮎」などとつけているものもあった。
いつか紫陽花の時季の京都に出かけて、「あゆ」の食べ比べをしてみたいものだ。

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桂年魚、190円。
皮に弾力がある、というか固い。ほのかに肉桂の味がする気がするのは先入観か。
今度お店の人に聞いてみよう。
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この店の周辺は最近再開発でビルが建ったが、
角のここだけはそのままの姿で営業している。
季節ごとに変わる店先のディスプレイ、創業時からほとんど変わっていなさそうなお店の中、
どんなに混んでいてもお茶を出して丁寧にもてなしてくれる接客など、一見の価値がある。
by kasarakuka | 2009-06-24 20:55 | 若鮎マニア
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